漂の死の直後に、同じ顔の王が立っている絵があまりにも残酷信からしたら、あれは理不尽そのものなんだよね。

腕の中で漂が死んで、そのすぐ先に同じ顔の少年が立っている。しかもその少年が秦王だと知らされたら、そりゃあ「なんでこいつだけ生きてるんだ」って感情になるに決まってる。漂の死を悲しむ時間すらないまま、怒りの矛先が嬴政へ向く流れがすごく自然で、だからこそ見ていて苦しい。

徐完戦で、信が初めて“人を斬る怖さ”にぶつかる徐完は本当にいやな相手だよ。

漂を殺したのは自分だと笑いながら言ってくるし、血を浴びる実戦の怖さを信に叩き込んでくる。信は勢いだけなら負けていないのに、相手を本気で殺す覚悟と経験ではまだ届かない。その差で一度沈められるのが大事なんだよね。しかも、やっと追い詰めたあとで命乞いされて、信の手が止まる。ここで信がまだ“戦場の人間になり切っていない”ことが見えるから、逆に応援したくなるんだ。

嬴政が最後に刃を入れる瞬間、王としての温度がはっきり出る信がためらった相手を、嬴政は迷わず切る。

この差、ものすごく大きいよね。嬴政は冷血って一言では片づかなくて、王として生きるために、もう切るべきものを切る覚悟を持ってしまってる。漂に似た顔をしていても、中身はまったく違う存在なんだってこの瞬間にはっきり見える。さらにその直後に軍勢に囲まれ、河了貂が秘密の抜け道を示してくる流れまで含めて、息継ぎする暇もない第2話だったよっ。